2009年旭はるかぜ保育園サイン計画 of グロリア・アーツ株式会社 空間創造事業部

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部屋の片隅にゴム箱サイン

横浜市旭区に建設された保育園の年齢表示を示すためのサイン計画。

当計画は、各保育室の年齢表示を表すために、壁のない各保育室の入口隅に可動式サインを設置するというもので、
そのために「安全性」と「使い勝手」を考慮する必要があった。

対象は当然園児たちで、触れても倒れてもいいようにゴムからできている。
厚み10mmの長方形のゴムを外径200mmの円柱金型に巻き付け、特殊ウレタン樹脂塗装で仕上げたもの。
いたってシンプルなデザインである。

色は、表示のフルーツから連想する色をベースにアクセントカラーを加えてできており、
園児が数字以外で表示を理解できるように配慮している。
そうすることで園庭で遊び終えた園児たちが集合場所の目印として外でも使えるようにしている。

どこでも手軽に置くことのできるこのサインは、ゴミ箱を部屋の隅にでも置くような感覚で各部屋の入口に置かれている。
時には隅ではなく堂々と廊下の真ん中に置かれているかもしれない。
そんな気まぐれなサインたちが、どこでも常に温かく園児たちを迎え入れる親身な存在になってくれればと思いデザインした。

大人が「ゴミ箱みたい」と言うのに対し、園児たちは自らそれを遊び道具に変えた。
「あーっ!」と穴の中に叫ぶ子や、持っているぬいぐるみを入れて押して行ったりと、
大人が想像もしない使い方、感覚、モノの見方をこのサインを通し教えてくれた。

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